薪ストーブについて

薪ストーブについて知っておいていただきたいこと。

薪ストーブの素材と特徴

01.FEATURE

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鋳物(いもの)製ストーブ

鋳物とは、鋳型に溶けた鉄を流し込み、冷やし固めて作りだす金属製品のことです。
デザインに自由度があり、綺麗な模様や放熱面積を上げる石打ち模様が入ったものもあります。
本体が暖まるまで時間が掛かりますが、一度暖まれば冷めにくい特徴があります。
その反面、急激な温度変化に弱く、割れが生じることがあるので焚き始めに注意が必要です。
また、温度上昇の早い杉やマツなどの針葉樹の常用もストーブを痛めやすいです。

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鋼板(こうはん)製ストーブ

鋼板製は鋳物に比べると丈夫で割れが起きにくく、加工が容易で作りやすい特徴がある為、欧米や国内でも鋼板製のストーブを製作するメーカーが増えています。鋼板製は熱が伝わりやすく、部屋を暖め始めるのが早いという特徴があります。その反面、蓄熱性は低くなります。針葉樹も気にせず焚きたいという場合はおすすめです。

また、鋼板ストーブを鋳物で覆ったものもあり、熱しやすく冷めにくいという両方の良いところを兼ね備えた機種もあります。

安全性

02.SAFETY

安全性の確保について

薪ストーブは、全周囲から強い熱が放出されています。壁や床等が可燃物である場合などは、安全な離隔距離を確保したり、炉台や炉壁等の設置も検討することとなります。その際も、関係法令・地域の火災予防条例・メーカーの設置基準に沿った設計・施工が必要となります。

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炉台・炉壁

炉台・炉壁は壁や床を安全に守ることの他に、インテリアを引き立てたり、素材によっては蓄熱をして穏やかに熱を放射してくれるという効果もあるでしょう。天然石やレンガなどは、その点で魅力的です。その時は、ストーブや炉台の重量を支える床の強度にも気を配りましょう。

煙突の種類と選定

03.FUNNEL

煙突選びで決まる、薪ストーブの安全性と燃焼効率。

煙突はストーブ本体と繋がる重要な燃焼システムの一部です。
その設計や部材の選び方で、その後の薪ストーブライフに大きな違いが出てくるのです。
薪ストーブの煙突には、シングル煙突と二重煙突とがあります。どちらも動力を使わず、ドラフトと呼ばれる上昇気流を利用し、屋外へ排煙をします。ドラフトは温まった空気(煙)が軽くなり上昇している現象であり、温かいままであれば屋外までスムーズに煙を排出することができる訳です。スムーズな排煙が行われることが、良い燃焼効率を生むこととなり、煙突システムが薪ストーブの胆と言える訳です。

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二重断熱煙突をおすすめしています。

二重断熱煙突と、シングル煙突を比べて見てみましょう。

シングル煙突では、温まった煙がストーブから遠ざかり排出されるまでの間に急激に冷えていきます。この事で煙突内部にススやタールなど、煙に含まれる不純物付着することになります。スムーズなドラフトが行えなくなり、不安定な排煙となってしまいます。さらに、付着したタールを放っておくとメンテナンス掃除に苦労するばかりでなく、タール自体は発火することによる煙道火災の危険性をはらんでいます。

一方二重断熱煙突の場合は、煙突内部が良く温まり急激に温度を下げることなく煙を排出できる為、スムーズなドラフトがおこります。ススやタールの付着を抑え、効率的な燃焼となることで、薪ストーブの性能を最大限に発揮できます。

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安全性・効率性を考慮した設計

煙突部材の選択の他に、実際に薪ストーブ・煙突を設置する際の設計が重要となります。
法規制、安全性、雪対策にメンテナンス性、お部屋に対して、暖房効率の良い配置、インテリア性にも配慮しましょう。基本的には薪ストーブの本体上部から、曲がりなくまっすぐ垂直に屋根の上に立ち上げるのが理想的ですが、既存のお住まいに新たに設置する場合や予算の面で考慮すべき場合もあるでしょう。そのような場合でも、それぞれ環境に応じて最良と思える設計に努めております。

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設置・メンテナンス

04.INSTALL&MAINTENANCE

設置は販売店にお任せください。

ストーブの設置は、ご自分ではなさらずに必ず専門の販売店にお任せください。各ストーブメーカー共に研修を行った販売店が設置することになっています。お取扱いの説明などもありますので販売店にお任せください。

設置工事費が別途かかります。

設置場所により、配管などの付属品が様々になります。具体的な金額については、ぜひお見積もりを!ご自宅などに出向きお見積もりさせていただきます。もちろんお見積もり無料ですのでお気軽にお近くのペレットマンへお問い合せください。また県や市町村によって、助成金が出るところもありまのでぜひご利用ください。
⇒山形県内の助成金について

定期的なメンテナンスを。

二重煙突でしっかりと設計・設置された施工であれば、煙突への煤やタールの付着は思ったより少ないものですが、乾燥度の低い燃料を使用した場合にはその限りではありません。安全確認のためにも、1〜2年に1度のメンテナンスを心がけたいものです。ペレットマンでは、責任を持ってメンテナンスいたします。梅雨に入る前の春先がオススメです。
⇒メンテナンスについて

薪について

05.FIREWOOD

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薪の種類による違いと選び方

切ったばかりの生木の含水率は、50%を超えています。良く乾燥した、薪ストーブに適した薪は20%以下と言われますので、しっかり準備したいものです。この様な薪を用意するのには、手間と時間が必要です。大変な作業ですが、好きな人にとってはこれも大事な薪ストーブライフの一場面ですよね。適度な長さに切った丸太を割って、一年から一年半以上乾燥させた薪が理想的です。

薪づくりの作業をしていると、短いものから長いもの、小さい太い等様々できてくることと思います。焚きつけ用や、長時間用と選別して置くと便利に使えるでしょう。

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薪を準備する時に一番注意すべきは、薪の乾燥度です。充分に乾燥していない薪を薪ストーブに使用することは、燃焼に様々問題の発生が考えられます。まず濡れた薪や水分の多い薪は、火が着きづらく燃えにくい為、暖まるのに時間が掛かります。その間にタール(クレオソート)や煤(すす)が多く発生し、ストーブ内部や、煙突の内側に付着します。そうすると、煙の通り道が狭くなり、燃焼効率が下がったり、燃焼そのものに不具合をもたらしていきます。そうなると、煙突のメンテナンスにも手こずることになるでしょう。又、最悪の状態では、溜まったタールに引火し煙道火災を引き起こす危険もあります。

薪(木)の種類と特徴

薪にする木の種類として、針葉樹(杉・松など)よりも広葉樹(ナラ・クヌギ・ブナ・桜など)が良いなどと言われますが、よく乾燥しているものであればどちらも薪として使うことが可能です。
それぞれの特徴として、広葉樹は密度が高く固く締まっているため、一度火が着くと火持ちが良く、暖をとる能力が高いと言えます。
一方針葉樹は密度が低く柔らかく軽いため、割りやすく運搬が楽です。着火し易く、温度も上がりやすいので焚きつけに向いていると言えます。ただ、急激な温度上昇を嫌う鋳物の薪ストーブへの使用は注意も必要です。その他、早く燃え尽きることや重量に対する体積が大きいため保管場所も大きく必要な特徴もあります。
これらの特徴を捉え、用途に合わせて用意すると良いでしょう。

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